ハワイゴルフマニュアル

HOME  <  ハワイゴルフ基本事項  <  芝の種類
ハワイゴルフ基本事項


■芝の種類
 ハワイでは、バミューダグラス、パスパラムグラス、キクユクラスなど、いろいな種類の”芝”が使われています。
 ハワイは、やはり日本とは根本的に気候が異なるため、ハワイのゴルフコースに使用されている”芝”は、日本のゴルフ場で使用されている”芝”とは、ほとんど違うといってもいいでしょう。

 ハワイでは、日本のほとんどのゴルフ場(北海道や沖縄を除く)で使用されている「コウライ芝」や「野芝」を使用しているコースは、1つもありません。
 そのほか、「ブルーグラス」や「ライグラス」といった、いわゆる”洋芝”も使用されていません。
 平均気温や湿度などの環境が、日本とは全く異なるハワイでは、日本であたりまえのように使用されている”芝”の育成には向かないのです。

 ハワイでは、ハワイの風土に適した”芝”が使用されているということになります。

 ハワイの多くのコースで使用されている”芝”は、「バミューダグラス」。
 しかし最近では、ハワイの多くのコースで、「パスパラムグラス」を導入しており、「バミューダグラス」→「パスパラムグラス」へ芝を貼り替えているところが増え、主流になりつつあります。

 どちらの”芝”にせよ、芝生の色合い、また、ボールの浮き具合、ショットでの感触が、”コウライ芝”や”野芝”と異なるので、コース景観やショットの感覚(特にラフからのショットやアプローチ)において、日本のゴルフ場とは、けっこう違った印象に映るかもしれません。

 また、日本の多くのゴルフ場のグリーンでは、「ベントグラス」が使用されています。
 ハワイのコースで、「ベントグラス」を使用しているコースはほとんどないため、パッティングにおいては、ボールのスピードや転がり具合が日本とはかなり異なるので、慣れないと面食らう人も多いと思います。

 RYOは、”芝の専門家”ではありませんが、ある程度は研究していますので、「ハワイゴルフマニュアル」に表記の芝の種類は”大きな分類”としては、だいたい正しく判別できていると思っています。
 ただ実際には、これらの改良種が使用されていたり、オーバーシードなどにより別品種の芝をミックスしていたりするところもある可能性があり、RYOが正確な芝の種類までは把握できておらず、必ずしも正しい芝の種類とは限りませんので、ご了承ください。
 実際には、ゴルフコーススタッフに取材しても、ほとんどのスタッフが芝の種類までは把握していないのが現状なので、正確な細かい種類までは不明なのです。
 コーススタッフなどに確認して、正確な種類がわかった時には、それを表記しています。

 また、”芝”が貼り替えられ、変わってしまっている場合は、ご容赦ください。

 他のハワイゴルフ関連「サイト」や「情報誌」に記載されている”芝の種類”は、はっきりいって”デタラメ”な情報のものがありますので、あまり信用しない方がいいと思います。


 ■関連事項
  → ハワイゴルフ A to Z 日本との違い - 芝の種類」


●バミューダ グラス(Bumuda grass)
 「バミュダーグラス」は、熱帯地方にも強い種類の芝で、ハワイやフロリダなどの南国のゴルフコースで多く採用されています。
 日本では、沖縄のコースや、「オリムピックグループ」のコースの夏期などに使用しているコースがありますが、そのほかでは、ほとんどないといってもいいでしょう。


 ハワイの多くのコースの「フェアウェイ」、「グリーン」、「ティーボックス」、「ラフ」に使用されています。

 「ティフトン」、「ティフイーグル」、「ティフドワーフ」、「コモンバミューダ」などは、「バミューダグラス」の一種。

 「バミュダーグラス」は、見た目は少し黄緑色っぽく、芝の葉は、やや太め。




 「バミュダーグラス」は、以下の特長があります。
 
 【フェアウェイ】
  非常にフカフカ感があり、アイアンショットはあまりつっからないので、打ちやすいです。
  コースコンディションが良いバミューダグラスは、コウライ芝からよりも打ちやすいかもしれません。
  芝がフカフカしているせいか、あまりディボットがとれないような気がします。

 【グリーン】
  「バミューダグラス」の種類にもよりますが、かなり芝目の影響があります。
  ボールマークはほとんど付きません。
  芝目は海へ向かって順目。
  多くのコースで、グリーン面の傾斜と芝目方向を合わせて造ってあり、下りの順目ラインはかなり速く、上りの逆目ラインがかなり遅いのが特長です。
  ちゃんとカッティングされていないグリーンでは、スーパー遅い場合もあります。
  マウイ島の「カパルアゴルフクラブ」などで使用されている「ティフイーグル」は、芝の葉が細かいので、転がりがよく、芝目の影響も少ないです。

 【ラフ】
  ”鳥の巣”のような感じになり、ボールがスッポリとはまることが多いです。
  芝自体は、あまりネットリとしてないのですが、スッポリはまっていると、アイアンでのショットは、けっこうくわれます。
  また、アプローチは、ボールが沈んでいるとクラブがつっかかり、難しくなります。


●「バミューダグラス」使用コース
 コオリナゴルフクラブ、ロイヤルクニアカントリークラブ、ワイアラエカントリークラブ、ハワイプリンスゴルフクラブ、(オアフ島)など。
 フアラライゴルフクラブ、マウナケアゴルフコース、ワイコロアゴルフクラブ、コナカントリークラブ(ハワイ島)
 マウイ島の全コース。
 など。



●パスパラム グラス(Puspalum grass)
 「パスパラムグラス」は、英語表記では”paspalum”。
 発音によって、”パスパーム”とか、”パスパラン”と聞こえるかもしれません。

 「パスパラムグラス」は”潮”に強い新種の芝です。
 日本では、まったく使用されていないと思われます。

 正式には、「シーショアパスパラム」というのかもしれませんが、もしかしたらこれは「パスパラムグラス」の一種の名称かもしれません。
 「パスパラムグラス」にも品種があり、 「シーアイル2000」という種類の「パスパラムグラス」は「タートルベイリゾート(オアフ島)」で使用されています。

 ハワイは、海が近く、潮の影響が強くうけるため、「バミューダグラス」の維持管理が難しいらしく、近年、この「パスパラムグラス」を導入するコースが増えていて、主流になりつつあります。

 この芝は、色が青々(緑々)としていて、見た目も非常に鮮やかです。
 芝の葉がやや太め。


「パスパラムグラス」以下の特長があります。

 【フェアウェイ】
  バミューダグラスのようなフカフカ感はありません。
  芝がけっこうしっかりとしているので、ディボット跡があまりつかず、少ないです。
  普通にカッティングされていれば、ショットが打ちづらいということはありません。
  葉はそれほど太くないですが、あまりカッティングされていない場合は、アイアンで少しつっかかることがあります。

 【グリーン】
  芝目の影響は、ほとんどありません。
  ボールマークはほとんど付きません。
  ちゃんとカッティングされていれば、そこそこのスピードがでて、ボールの転がりもいいです。
  ベントグリーンとの違和感はそれほど感じないでパッティングできると思います。
  あまりカッティングされていない場合は、スピードはかなり遅く、苦労することも・・・。
  ただ、それでも、芝目を考える必要はほとんどありません。

 【ラフ】
  少しネットリとした粘りがある感じなので、アイアンでのショットは、けっこうくわれます。

 【ティーボックス】
  ディボット跡があまりなく、概ねきれいな状態のところが多いです。


●「パスパラムグラス」使用コース
  マウナラニリゾート(ハワイ島)
  コーラルクリークゴルフコース、エバビーチゴルフコース、ホノルルカントリークラブ、タートルベイリゾート・パーマーコース、ホアカレイカントリークラブ(オアフ島)
  ザ・チャレンジ・アット・マネレ(ラナイ島)
  など。



●キクユ グラス(Kikuyu grass)
 「キクユグラス」は、1本の葉がやや太く、かなりしっかりした芝。

 フロリダなどでも使用されているので、どちらかというと暖地に適した種類の芝だと思われます。
 PGAツアーのフロリダシリーズを開催しているコースでは、”KIKUYU”と表示されるのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
 日本では、まったく使用されていないと思われます。



 ハワイでは、少し山あいにあるコースの「フェアウェイ」、「ティーボックス」や「ラフ」で、使用しているコースがあります。
 さすがに、「グリーン」では使用されていません。
 










 「キクユグラス」は、以下の特長があります。

 【フェアウェイ】
  見た目は、けっこう緑の色濃く、しっかりメンテナンスされていれば、「パスパラムグラス」に似た感じもします。
  フカフカ感はありません。
  芝の葉は。「パスパラムグラス」よりも太くて硬いので、フェアウェイでも、アイアンショットは、けっこうつっかかり打ちづらいですが、しっかりと刈り込んであれば、それほどつっかかりません。
  
 【ラフ】
  かなり太くて硬い葉なので、ラフからのショットは、かなりくわれて脱出困難です。

 ●「キクユグラス」使用コース
  ワイコロアビレッジゴルフコース、ボルケーノゴルフ&カントリークラブ(ハワイ島)
  など・・・。



●ベント グラス(Bent grass)
 日本のゴルフ場のグリーンで、よく使用されている「ベントグラス」。

 「ベントグラス」は元々「寒冷地型」の芝なので、ハワイのゴルフコースでは、ほとんど使用されていません。
 ただ、やや標高が高い一部のコースの「グリーン」で使用しているところがあります。
 さすがに、「フェアウェイ」で使用されているところはありません。
 

 「ベントグラス」は、以下の特徴があります。

 【グリーン】
  芝の葉が細かく、ほとんどは「グリーン」で使用されています。
  ボールの転がりがよく、滑らかに転がり、芝目はほとんどありません。

 ●「ベントグラス」がグリーンに使用されているコース
  ロイヤルハワイアンゴルフクラブ(オアフ島)
  ビッグアイランドカントリークラブ、マカレイゴルフクラブ(ハワイ島)
  ジ・エクスペリエンス・コエレ(ラナイ島)



●セント オーガスティン グラス(St. Augustine grass)
 葉の幅が1センチくらいあり、非常に硬く、雑草のような草です。
 見た目は、はっきりいって、とても”芝”の種類とは思えません。
 
 ハワイの山あいの一部のコースのラフで使用されていますが、ローカルコースではフェアウェイでも使用。
 日本では、まったく使用されていません。


 「セントオーガスティングラス」は、以下の特長があります。

 【ラフ】
  葉が大きく太い(1センチくらい)ので、ボールがすっぽりとはまることはないのですが、とんでもなく硬い草なので、ここからナイスショットすることは非常に困難で、脱出のみとなります。
  長く伸びているところはブッシュ状態なので、ボールが入ると、ほとんどロストボールとなります。

●「セントオーガスティングラス」がラフに使用されているコース
 コオラウゴルフクラブ(オアフ島)
 など。



●モンド グラス(Mondo grass)
 「モンドグラス」は、”ユリ”科なので、”芝”の種類ではないと思います。

 ハワイの一部のコースの「ラフ」などで使用されています。
 カウアイ島プリンスビルのスタッフに、「モンドグラス」という種類を聞きました。



 ちょっと「ニラ」のような感じの草。→

 この写真の草が、ほんとに「モンドグラス」なのか?わかりません。

 調査したら、これが「モンドグラス」に似ていたので、ここでは、そうだと思って表記しています。










●ゾイシア グラス(Zoisia grass)
 「ゾイシア」というのは、”野芝”という意味。

 ハワイの一部のコースの「ラフ」などで使用されています。

 ハワイの「ゾイシア」は、日本の「野芝」とは種類が違うと思いますが、ここでは、日本の「野芝」に似た草が生えているところがあったので、ここでは、これを「ゾイシア」と表記します。→











●ウィード(Weed grass)
 「ウィード」というのは、”雑草”のこと。
 ”芝”ではありません。

 ハワイのローカルコースでは、「フェアウェイ」や「ラフ」に、とても、”芝”とは思えないような ”雑草”が生えているコースがあります。
 そのようなコースでは、「ティーボックス」にも、同じ種類の”草”が使用されているところもあります。
 

 いろいろな種類の雑草がミックス。→

 これ、ローカルコースのフェアウェイです。(^^;









 雑草から、見事に”花”が咲いていました。

 実はこれも、フェアウェイ。(^^;













 完璧な雑草。→

 なんと、これも、フェアウェイ。
 超ローカルコースですが、フェアウェイ全面がこれでした!(^^;











 ”クローバー”のような丸っぽい葉の雑草。→
 
 これは、ラフ。













 ”コケ”のような雑草。→

 これも、ラフ。













 日本の河川敷にも生えていそうな雑草。→

 ラフというか、これは”ブッシュ”ですかね・・・!?(^^;











  このページのトップへ 前のページへ 次のページへ





















ゴルフダイジェスト・オンライン

























































ゴルフダイジェスト・オンライン



















ゴルフダイジェスト・オンライン